こんにちは。「イチからノベル」管理人です。
前回は「小説を書き始める前に知っておきたいこと」をテーマにお話ししました。今回はその次のステップ、「ジャンルを決める」 について掘り下げていきます。
ジャンルは読者との約束
小説におけるジャンルとは、いわば「読者との約束」です。恋愛小説を手に取った読者は恋愛の物語を期待しますし、ミステリーを選んだ読者は謎解きやサスペンスを求めます。
ジャンルを決めておくことで、読者は「この物語にはこういう楽しみがある」と安心して読み始めることができます。逆にジャンルが曖昧だと、「これは何の話なんだろう?」と混乱されてしまい、途中で読むのをやめられる可能性が高くなります。
主な小説ジャンルと特徴
まずは代表的なジャンルとその特徴を整理してみましょう。
- 恋愛小説
人と人との心のつながりを中心に描く。王道ストーリーが多く、幅広い層に読まれる。 - ファンタジー小説
魔法や異世界など、現実に存在しない世界観を楽しむ。自由度が高い分、設定の工夫が求められる。 - ミステリー小説
謎や事件を軸に展開。伏線やトリックの構成が重要で、読者を「驚かせる」快感がある。 - ホラー小説
恐怖や不安を描く。怪談やサスペンス要素も含まれやすい。 - SF小説
未来技術や科学的な発想をベースに描く。世界観の構築力が問われるジャンル。 - 青春・日常小説
学校生活や日常の中の成長を描く。身近さが魅力で、多くの読者が共感しやすい。
これらを組み合わせて「青春ミステリー」「恋愛ファンタジー」のようにするのもよくある手法です。
自分の「好き」から始めよう
初心者が最初に選ぶジャンルは、とにかく自分が好きなもの が一番です。好きなジャンルであれば、執筆中に迷ったときも「自分ならどう描きたいか」と判断がつきやすくなります。
例えば……
- 恋愛漫画が好きなら恋愛小説に挑戦
- 推理ドラマが好きならミステリー小説へ
- ゲームや映画でファンタジーが好きならファンタジー小説を
自分の「消費者としての好み」を作品に反映すると、自然と情熱を込めて書けます。
読者層を意識するとより効果的
ジャンルを決めるときには、想定する読者層も考えてみましょう。
- 若い読者層には「異世界ファンタジー」や「青春恋愛」が人気
- 大人向けなら「ミステリー」「人間ドラマ」「歴史小説」も強い
- ホラーやSFは niche だけれど根強いファンが存在
「この物語は誰に読んでもらいたいか」をイメージすると、ジャンル選びの指針になります。
初心者が陥りやすい罠
- 最初から複数ジャンルを混ぜすぎる
→ 「恋愛×SF×ミステリー×ホラー」のように盛り込みすぎると散漫になりがちです。 - 人気ジャンルだけを狙う
→ 自分が好きでもないジャンルに挑戦すると続きません。 - ジャンルを曖昧にしたまま書き始める
→ 結果として「何が書きたかったのか」が自分でも分からなくなることがあります。
ジャンルを決めるコツ
- まずは1ジャンルに絞る(初心者は特におすすめ)
- 自分が楽しんで書けるものを選ぶ
- 読者像と照らし合わせる
ジャンルは最初の看板です。書き進めるうちに別の要素を加えるのは問題ありませんが、入口の時点で明確にすることで物語がブレにくくなります。
まとめ
- ジャンルは「読者との約束」
- 好きなジャンルから選ぶのが一番
- 読者層を意識するとさらに効果的
- 最初はシンプルに1ジャンルで挑戦
次回は 「テーマとコンセプトを固める」 を解説します。物語の芯を作る大切なステップですので、ぜひ楽しみにしていてください!
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